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ポリフェノール

植物が光合成でつくる糖分の一部が変化したもので、植物の葉・花・樹皮に含まれる色素や苦味、渋み成分の総称です。近年、「赤ワインのおかげで、フランス人は動物性脂肪を多量摂取するにも関わらず心臓病や動脈硬化が少ない」という学説が発表され注目を集めていますが、何も赤ワインだけの特許成分ではありません。ポリフェノールは、ほとんどの植物に存在している成分ですので、その種類は数千にも上ります。

大別すると、淡色・無色の「フラボノイド系」とそれ以外の「非フラボノイド系」となり、私たちがよく耳にするカテキン・フラボノイド・イソフラボン・アントシアニン・クルクミン(ウコンなどに含有)・リグナン(胡麻などに含有)など、全てがポリエノールの一種なのです。ただポリフェノールの約90%は、フラボノイド系に属していますので、前者のポリフェノールの仲間の方が重要な成分と言えるでしょう。

水に溶けやすく吸収されやすい性質がありますが、効果持続時間は2~3時間と短く、体内に蓄積はされません。しかし、血中への吸収率が高いこと、強い抗酸化作用があって毛細血管の強化や保護に役立つほか、活性酸素の働きを抑えて血流を改善し動脈硬化を予防することから、五大栄養素と食物繊維に続く7番目の栄養素として注目されています。


■お茶のポリフェノール「カテキン」

緑茶・紅茶といったお茶に含まれ、中でも日本茶に豊富に存在しています。優れた抗酸化作用で動脈硬化の予防や血圧上昇を抑えるほか、虫歯予防、消臭作用があると言われます。特にカテキンについては、胃ガン予防効果が高いと認められています。口にすることの多いウーロン茶、これに含まれるカテキンには血中の中性脂肪を減らしたり、食品中の脂肪分を吸収したりして排泄する働きがあるとされます。ここから「ダイエットにいい」ということで脚光を浴びたのでしょう。


■大豆のポリフェノール「イソフラボン」

体内で女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをします。ここから乳ガンや子宮頚ガンなどのリスクを軽減したり、更年期障害や骨粗鬆症の予防効果があるとされます。また、2型糖尿病の改善がみられたという報告があるほか、肌に潤いや張り、弾力を与えるので美肌効果もあります。


■イチョウ葉のポリフェノール

13種類のフラボノイドが含まれていて、血液・血管系全般を改善して血行をよくする薬効があります。普通のフラボノイドとは異なり、2つのフラボノイドが結合した「二重フラボン」をもつ強力な抗酸化物質です。血液の粘度を下げ、抹消血管を拡張するため、脳内の血行がよくなって脳機能が活性化します。 集中力や記憶力が高めるほか、痴呆症の改善やうつ症状の改善などの効果も認められています。さらに、血液がサラサラになるので、肩こりや冷え性の改善も期待できます。


■ こんなものにもポリフェノールが・・・

アントシアニン(赤紫色の色素):赤ワイン、ブルーベリー、紫芋、なす
ケルセチン:たまねぎ、ブロッコリー
カカオマス:ココア、チョコレート
ルチン:そば
クロロゲン:コーヒー、プルーン